キツネ様の裁定。 大賀。 矛盾と不条理の背景
◇ 4月7日火曜日、正午過ぎ。
キツネ様の裁定が出た。
他ならぬ黒ミサ、 BABYMETAL「APOCRYPHA - THE BLACK MASS -」についてである。
そう、4月23日に渋谷 O-EAST で開催される、あれだ。
キツネ様の御意向は。
「ベビメタはこれからいくらでも見ることができる。
しかし、ポールマッカートニーは、年齢からして今回の来日が最後になるやもしれぬ。
お前は O-EAST ではなく、東京ドームへ行け」
というものであった。
僕は、ヘヴィメタルならぬヘヴィメンタルにならぬよう留意しつつ、キツネ様の裁定に素直に従う事にした。
・゚・(つД`)・゚・
◇ 4月9日夕刻には、さくら学院転入式に関する発表がある。
これまた重要日程である。
さくら学院のイベントであるからして、キツネ様とは直接的な関連はないにせよ、その意向が強く反映されていることは間違いなく、座して粛々と裁定を待ちたい。
( ;゚Д゚)
◇ 4月6日の LoGiRL を見て、大賀の持つポテンシャルに驚いた。
どんなトピックであれ、放っておくといつの間にか話の中心にいる感じ。
僕がこれまで持っていた大賀の印象は、爆弾ちっくでちょっとヘンな女子という程度だったのだけれども、昨日の放送では、今後大いに発揮されるであろう、秘めたる可能性を大いに認識していた。
あの独特の“おばちゃんキャラ”wは大事にしたほうが良い。
芸能界において、ももちの“より明るいヴァージョン”のような存在になれそうな予感。
◇ かつての同僚であり、現在は別組織ながらも仕事仲間となっている男と居酒屋へ。
図らずもアイドルネタの雑談となり、僕がベビメタとさくら学院が好きだというと、
「で、どっちが好きなんだよ?」
というすごい質問。
こういう質問は、メイトさんや父兄さんからはまず出て来ない。
根本的に愚問だし。
しかし、そいつは至って真剣。
僕にとってベビメタとさくら学院とは。
コインのオモテウラ。
クルマの両輪。
箸。
みたいなものである。
どちらかを取れば必ずもう片方が付いて来るものであり。
どちらが良い悪いとか。
どちらを取る取らないという話にはならない。
と答えたのではあるが、そいつはまったく理解していないようだった。
で、別の質問が。
いわく。
「じゃ、何でベビーメタルやさくら学院が好きなの?」
ぬ~。
答えるのを戸惑っていると。
「だからさ、今の時代って色んなアイドルがいるわけじゃん? 何でAKBとかモー娘とか、そのほか、ももクロとか何でもいいんだけどさ、別のアイドルじゃなくて、ベビーメタルやさくら学院なのかってことよ」
シラネ。
きっかけは理屈ではなかった。
理論でもない。
好きは好きであって、理由付けはできない。
てか、必要ない。
「でも、オマエ、さっきヴォーカルが凄いとか、みんな可愛いとか、音楽の質が高いとか、今までにないサウンドとか色々ウンチク語ってたじゃん」
まあ、それはそうだ。
ていうか、理由を逐一上げ始めたらキリがない。
グループとして、個人として、キャラクター面から、音楽面から、演技面から、その他もろもろ。
軽く数百にはなろう。
「んじゃ、ちゃんと理由があるってことだろ」
そう。
……。
いや。
でも。
違う。
「何が“違う”んだよ」
その理由たちはすべて本当のことだし、心からそう思う、つまりウソは一切ない。
「で?」
実を言えば、理由はすべて後付けなのである。
歴史をさかのぼれば、さしたる理屈もなく、ただ単に「グッと来た」から好きになったわけで。
「じゃ、そのグッと来た理由は?」
わかんない。
「さっきの後付けのあれやこれやじゃねえの?」
あれもあるけど、あれだけじゃ説明し切れないと思う。
「わけわかんね(苦笑)。堂々巡りじゃん」
自分でもわかんね。
この矛盾や不条理w
しかし、考えてみれば、なかなか面白いポイントではある。
今日び、Pottya なんていう、とんでもなくニッチなアイドルが登場するご時世である。
アイドル戦国時代という言葉に象徴されるように、今やジャンル分けが著しく進み、カテゴリーが細分化され、色々なタイプの“アイドル”が存在する時代である。
可愛い子。
綺麗な子。
スタイルの良い子。
歌が上手な子。
ダンスが上手な子。
演技が上手な子。
トークが上手な子。
ギャグのセンスが抜群な子。
性格の良い子。
頭の良い子。
なんてのは、いくらでもいる。
いずれ、上記すべてを兼ね備えた子なんてのも出てくるかもしれない。
パーシャルで考えれば、すでにベビメタやさくら学院のメンバーをしのぐような逸材がいるのかもしれない。
その中で。
なぜ BABYMETAL なのか?
またさくら学院なのか?
好きであることは大鉄板であり、揺るぎない事実である。
好きでなければここまでカネと時間をつぎ込んだりしないし。
とはいえ、一般人からのこの類の質問に対して、矛盾や不条理を超越した形できっちり答えることは、なかなか難儀なのである。
だが。
それこそが、まさにベビメタやさくら学院がまったく新しい存在であるということの、まごうかたなき証左なのかもしれない。