「箱推し」は優柔不断。決断力欠如。八方美人。浮気性……なのか!?

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【「箱推し」は優柔不断。決断力欠如。八方美人。浮気性……なのか!?】

※(注)これは僕の想像、空想、夢想などが全開になっている作文である。したがって自分にとってすこぶる都合の良い解釈、曲解、仮説、思い込み、ロジックの飛躍(あるいは破綻)などに満ち満ちており、大変に貪欲かつ欲張りな内容となっている。もちろん正確性や客観性などは望むべくもなく、微塵も存在しない。


というわけで(どういうわけだ?)。
妄想全開。
フルブーストのフルスロットルで行ってみよう。

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昨晩。
幸運なことに。
ベビメタの3人と、表参道のタワレコカフェで話をする機会を得た。
夢の中で。


けん(僕)「最近のベビメタ、すごいよね、頑張ってんじゃん」
すう「ありがとうございますっ! 何もかもけんさんのおかげですっ」(3人、ぺこり)
けん「ほ~、わかってるねえ、ど~いたしまして、ど~いたしまして。これからも何かあれば、大船に乗った気持ちで、何でも遠慮なく僕に相談しなさい」
3人「はぁ~い」
けん「んっ! イイお返事だ」


すう「でもね、けんさん」
けん「ん?」
すう「私たち3人のうち、誰が好きなんですか、本当は?」
けん「あははは、いきなり来たか、剛速球のど真ん中」
もあ「確かに気になる」
けん「まあ、こう言っちゃあなんだけど、愚問だなあ、それは」
すう「愚問ですか?」
けん「うん(笑いながら頷く)」
すう「ど~してですか? 女の子が3人もいれば、自然に好みとか出て来るでしょ?」
けん「ま、普通はあるだろね」
すう「やっぱり」
けん「でも、ことベビメタに関してはね、ないの」
すう「ホントですか?」
けん「ほんと。3人とも好きなの」
すう「信じらんない」


ゆい「わかる気がする」
けん「おっ、さすが水野君」
ゆい「私たち3人が、み~んな好きなんですよね?」
けん「そうそう、そのと~り」
もあ「ウソくさ~い。3人とも好きって、あり得ないでしょ」
けん「あり得るって。実際僕がそうなんだから」
すう「私たちとしては、はっきりさせてほしいよね、もあちゃん」
もあ「うん」
すう「大丈夫ですよ、けんさん、はっきり言ってもらって」
けん「いや~……」
もあ「お願いします」
けん「……」
すう「お願いします」
けん「ガチで?」
すう「はい」
けん「だいじょぶなの?」
すう「ええ」
けん「じゃ、はっきり言おか」
すう、もあ「はいっ!」
息を飲む3人。


けん「みんな」
3人「……」
けん「3人全員好きだね」(し~らけ鳥飛んだ。屋根まで飛んだ)


もあ「は~っ、私、けんさんのこと嫌いになりそう」
すう「私も」
けん「何で?」
もあ「男らしくないから」
けん「男らしく言ったじゃん」
すう「私たちだって、芸能界長いですからね、いっつもいっつも自分以外の子たちと比べられて、競争しながら生きて来たんです」
けん「だから?」
すう「だから、誰が1番とか、常にはっきりさせてもらったほうが逆にすっきりするんですよ」
ゆい「あ~、それはあるかも」
けん「何だよ、水野君まで……。ホントにそうなの?」
ゆい「ちょっとは、そう」
けん「何だかなあ」


ゆい「でも、けんさん、3人が好きって、具体的にどういうことなの?」
けん「どういうことって、だから3人が3人、みんな均等に好きってことよ」
ゆい「わかんない」
けん「だからぁ、一人ずつ、33%ずつ、等しく好きってこと。単純な算数だね」
もあ「33かける3は99%でしょ? 残りの1%はどこ行くの?」
けん「あははは、まった~、菊地君、細かいこと、気にしないの」
すう「すうも気になる。1%は誰のとこ行くんですか?」
けん「中元君まで気になるの?」
すう「はい」
けん「……3人に均等に0.33%ずつ行きます」
もあ「残りの0.01%は?」
けん「(笑)詰めるね。それも均等に3人で分けてもらいます」
もあ「納得できない。気持ちだって割り切れない」
けん「じゃ、そうだ、3人、ひとりひとりに100%、いや120%ずつの愛をっ!」
もあ「けんさん、百分率、もっかいお勉強してください」
けん「はは、小数で言うからダメなんかな。僕のベビメタ愛は、1人に3分の1ずつ、3人に均等に振り分けられます」
ゆい「あ~、分数のほうがわかる」
もあ「もあはわかんない。てか、ウソくさい」
けん「ホントなんだってば」


もあ「さっきすうちゃんも言ってたけど、女の子が3人いたら、絶対あるでしょ」
けん「え?」
もあ「誰が好きとか、いろいろ。男の人なら……普通」
けん「それがさ、ベビメタちゃんの場合にはね、ないのよ」
ゆい「ゆい知ってる。それって『箱推し』って言うんだよ」
けん「あ~、そうそう、さすがは水野君、そのとおり。箱推し、ハコおし」
ゆい「私たちのこと、3人みんなのことが大好きなんですよね?」
けん「はい、その通りです」
もあ「な~んか、やだ、もあ。そ~ゆ~の許せない」
けん「どして?」
すう「すうも好きじゃない。優柔不断で決められない人みたい」
もあ「そうそう、決断力がないってか」
すう「八方美人!」
もあ「そう、それ! やだよね~っ!」
すう「ね~っ!」(すう&もあ、抱き合って喜ぶ)
もあ「すうちゃん、大好きだからっ!」
すう「ほら!」(けんのほうを見る)
けん「……」
すう「ほらっ!」(もっかい見る)
けん「あぬな~、キミタチ」


ゆい「本当に好みとかないんですか、私たちに?」
けん「ないんだなあ~、それが。みんな、3人とも可愛いし、キレイだし」
すう「みんなが好きってことは、逆に言えば、誰も好きな子がいないってことになりません?」
もあ「なる! なるっ!」
すう「浮気ばっかりしてるっていうか」
もあ「そうっ! 女の子たちの前でカッコ付けてんの」
ゆい「うふっ」
もあ「白黒はっきり言っちゃって、女の子たちに嫌われるのがコワイ~みたいな」
すう「あははは」
もあ「大丈夫ですよ、けんさん、あたしたち、態度変えたりしませんから」
けん「おいおい、勘弁してくれよ、寄ってたかって、いたいけな男子をいじめないでくれる?」
すう「別に私たちの前でイイ顔しなくてもいいんですよ、けんさん。大丈夫だから」
もあ「私たちだってプロだし、好きとか嫌いとか言われるの、ぜんぜん慣れてるもん。さっきすうちゃんも言ったでしょ?」
ゆい「でも……私……」
もあ「何、ゆい?」
ゆい「私はメンバー全員が同じように好きって言われるの、嫌いじゃないけど」
もあ「ゆい?」(ゆいをにらむ)
ゆい「もあ?」(もあをにらむ)
もあ「やだ、ゆい」(にっこり)
ゆい「もあったら」(にっこり)
けん「は~っ、何なの君たちは」(タメイキ)


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すう「けんさん、ホントはあるんでしょ、好みとか?」
けん「ない……。皆好きだし」
もあ「ないわけない」
けん「ないっ!」
もあ「ある。あるって顔に墨で書いてある!」
ゆい「え、どこ?」(けんの顔を覗き込む)
けん「水野君、近すぎ」(照れる)
すう「けんさん、喜んでる」


もあ「わかった、ゆいが一番好きなのね」
けん「違うって」
ゆい「違うの?」
けん「うん」
ゆい「え゙~っ、違うんですか? 私のこと好きじゃないんですか?」
けん「あ、いや、違わないんだけど、だから……」
ゆい「ひっど~い!」
けん「ゆいちゃん、じゃなくて水野君、好きですよ、もちろん、だけどあの……」
もあ「そっかぁ~、けんさんはゆいが一番好き。で、二番目は誰なの?」
けん「だから違うって」
ゆい「何が違うんですか?」
けん「みんな、3人とも好きなんだってば」
すう「まだ言ってるし」
もあ「男らしくね~」
けん「何とでも言ってくれ。とにかくだ」
すう「はい、聞いてますよ」
けん「俺はみんな好きなの、箱推しなの」
もあ「さっき、ゆいのことが一番好きって言ってたでしょ?」
けん「言ってない」
ゆい「言った。私、聞いたもん」
すう「あたしも」
けん「……」
(沈黙)


けん「まあ、その、何だ」
もあ「何?」
けん「だから……ほんの一瞬……みたいな?」
もあ「えっ? ほんの一瞬?」
けん「うん」
もあ「ゆいの顔が近くなったから?」
けん「……かも……」
もあ「一番好きになったの?」
けん「……」
もあ「あ~、や~っと白状した(笑)」
けん「(我に返り)あ、やっぱ違う。撤回、撤回」
すう「うふふふ」
もあ「私、けんさんに対する態度が今日から変わりそ~」
すう「あたしも~」
けん「あのねえ、君たち。それはいけないでしょ、ダメ、ゼッタイ!」
もあ「変わりそ~な自分がコワイ~(笑)」
すう「もあちゃん、こわすぎ~」


けん「ん~、だからやっぱり撤回なの」
もあ「往生際、悪いよ、けんさん」
すう「うん、悪すぎるかも(笑)」
もあ「で、二番目に好きなメンバーは?」
けん「だから違うの」
ゆい「何が違うの?」
けん「だから僕はやっぱり3人皆がイイってことだよ」
(再度沈黙)


すう「意味フメ~。何かヤダ……」
けん「ヤダじゃないって」
もあ「やだ~」
けん「ほら、思い出してみて。 皆、そういう経験あっただろ? 好きなグループがいて、メンバー全員が好きだったっていう経験」
すう、もあ「ないです!」
けん「ウソつけ」
すう「ほんとだもん」
もあ「うん、私も。 絶対推しメンとかいたし」
けん「水野君は? グループの皆が好きとか、そういう経験あるんじゃない?」
ゆい「ないです」
けん「ないの?」
ゆい「あります」
けん「あるの?」
ゆい「はい」
けん「あ、あるんかい」
ゆい「あ、ちゃう、ちゃう、ないです、ないです!」
けん「どっちなの(苦笑)」


もあ「さっきけんさん、3人均等に好きって言ってたよね?」
けん「うん」
もあ「てことはさ、やっぱ、けんさん、優柔不断で意志薄弱なんだよ」
けん「違います」
もあ「今日はゆいが好き。だけど明日はもあが好き」
けん「何だよ、それ」
すう「だけど、昨日はすうが好きだったし、あさってもすうが好きになるとか」
ゆい「日替わりのランチみたい(笑)」
もあ「あ~、それそれ」
すう「図星なんだ?」
けん「別に……」


すう「こないだの幕張では、すうがメッチャ可愛かったって言ってた」
けん「そうだっけ……?」
すう「そうでしょ、忘れたの? ブログに書いてたじゃない」
けん「あ、はいはい」
もあ「もあは?」
けん「もちろん……イイと思うよ」
もあ「どんなとこが?」
けん「メキシコのライヴのとき、旗広げらんなくて、文字通り地団駄踏んでたじゃん? あれとか」
もあ「よし」
ゆい「ゆいは?」
けん「水野君は……」
ゆい「ゆいは好きじゃないの?」
けん「いやいや、好きですよ、ヨーロッパとかのラウダー、ラウダーは激萌えだったよ」
ゆい「そ?」


もあ「わかった!」
けん「何が?」
もあ「わかんないの?」
けん「うん」
もあ「わかるでしょ?」
けん「意味不明なんですけど」
もあ「結局、けんさんが浮気性ってこと」
けん「だから、ちげ~よ、さっきから言ってんじゃん」
もあ「ううん、ちがくない」
けん「ちげ~っての」
もあ「ちがくない。浮気性だから3人で誰が好きかって決めらんなくて、だからハコ推しとか言って煙幕張ってんの」
すう「あはは、そんな気がする~」
もあ「八方美人のけんちゃん」
けん「けんちゃん?」
もあ「けんちゃん(笑)」
けん「あぬな~、キミタチ、少し口をつつしみなさい」
すう「けんちゃん!(笑)」
けん「ったく、もう、森先生に言いつけて、おしり叩いてもらわないとな」
ゆい「でも日替わりランチがイイんでしょ?」
けん「それは……」
ゆい「やっぱり!」
けん「でも、その、何だ。つまりたとえ推しメンが時々刻々日替わりランチみたく変わってもだよ」
ゆい「うん」
けん「平均を取ると3人均等みたくなってて、だから3人とも好きだってことんなる。だから……、そうだ、それこそが箱推しなんだよ!」

そのときだ。
僕のケータイが鳴った。
通話ボタンを押す。
「もしもし?」
応答はなかった。
何なんだよ。
もう一度ケータイを見る。
デジタル時計が、ちょうど朝7時を示していた。

僕は跳ね起きた。